*** 塔05 7/1 24–25ページ 12–14節 あらゆる国の人々のための良いたより ***
マタイの福音書は,宣べ伝える活動の二つの主な目的を明らかにしています。一つは,『すべての国の人々を弟子とする』ことです。(マタイ 28:19)もう一つは,王国の音信が「証し」となることです。(マタイ 24:14)どちらの目的も重要ですが,後者には特に意味深いものがあります。なぜそう言えるでしょうか。
聖書筆者マタイは,使徒たちがイエスに,「あなたの臨在と事物の体制の終結のしるしには何がありますか」と尋ねたことを記録しています。(マタイ 24:3)それに答えてイエスは,世界的な宣べ伝える業がそのしるしの際立った一面になる,と述べました。人々を弟子とすることについて話しておられたのでしょうか。いいえ,そうではありません。「王国のこの良いたよりは,あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられるでしょう」と言われました。(マタイ 24:14)ですから,王国を宣べ伝える業それ自体がしるしの重要な一面となることを示されたのです。
そのようなわけで,わたしたちは王国の良いたよりを宣べ伝える時に,次の事実を忘れないようにします。すなわち,人々を弟子とすることにいつも成功しているわけではないとしても,「証し」をすることには確かに成功しているという事実です。人々は自分がどう反応するにせよ,わたしたちが何を行なっているのかを知っており,それゆえにわたしたちはイエスの預言の成就にあずかっているのです。(イザヤ 52:7。啓示 14:6,7)西ヨーロッパの若い男性でエホバの証人であるジョルディは,「マタイ 24章14節の成就に一役買うためにエホバに用いていただいていると思うと,とてもうれしくなります」と述べました。(コリント第二 2:15-17)あなたも同じように感じておられることでしょう。
*** 塔85 2/1 14ページ 4節 理解力を働かせて「しるし」を見る ***
イエスがご自分の追随者たちに,「王国のこの良いたよりは,あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられるでしょう。それから終わりが来るのです」と告げられた言葉は,「しるし」を求められたときの答えだったということです。(マタイ 24:14)このことは,王国をこのように全地に広く宣べ伝える業が,「事物の体制の終結」を特色づける複合的な「しるし」の一部となることを意味します。それはまた,イエス・キリストの,目に見えない「臨在」を示す目に見える証拠でもあります。
宣べ伝える活動の二つの主な目的